善光寺平も夏の暑さが和らぎ、秋の訪れを感じる時期になってきました。
夏は青々とした葉や稲穂も10月に入り黄金色に姿を変えいよいよ収穫の時期になりました。

今年は例年と比べ夏本番は雨が少なく、9月からは秋雨の続く日が多くなり収穫に向けて水を止めていた田もぬかるんでしまい、収穫のタイミングにも影響が出ました。しかし、9月の末からは晴天の日が続き、いよいよ収穫ができるようになりました。
今回も前回に続き、善光寺平土地改良区の西澤理事長さんの田んぼの収穫を見学しました。
収穫には主にコンバインを使います。コンバインは米の収穫、脱穀、稲わらを作るなど、今まで手作業で行っていた収穫作業を1台で行う機械になります。

しかし、田んぼへ稲を植える時に田植え機による田植えの場合は田んぼの中を田植え機が移動することでどうしても田んぼの土が田んぼの境に寄っていきます。そのため、植えられた稲の一部が壁際にまで押し出されてしまうことがあります。

このような稲はコンバインでは刈り取る事ができないため人の手で刈り取ります。

コンバインによって脱穀された籾(もみ)は付属するタンクに集められます。
タンクがいっぱいになると籾を乾燥機に送るために籾コンテナに排出します。
籾は刈り取られた時には概ね20%~25%ほどの水分量があるそうです。
このままだと米にカビが生えるために、刈り取り後に乾燥させる必要があります。籾コンテナに移された籾はこのまま乾燥機まで運ばれ、規定の水分量まで乾燥をさせます。


コンバインは稲を刈り取る時に出る稲わらはそのまま小さく刻まれて田んぼの堆肥にもなりますが、機械によっては稲わらを束にして排出することもできます。排出された稲わらは田んぼの畔にかけたり、わら同士を立てかける藁立てをすることで乾燥させて、畑の土に利用したり、畑に被せるマルチングに利用します。また、牛などの家畜を飼育する農家では飼料や牛舎に敷く敷料としても利用されます。米の収穫だけでなく残った藁も余す所なく活用できるのが稲の良いところです。



隣の田んぼに目を向けると穂先に籾がついたままのものが天日に干してありました。

コンバインで収穫された籾は乾燥機で乾燥作業が行われますが、コンバインではなく、バインダーと呼ばれる刈り取り機械や稲刈り鎌による手刈りで収穫を行う時はこの様に天日乾燥をさせることもあります。
この籾を下にして稲束を組んだ竹や木にかけて乾燥させる方法を稲架掛け(はざかけ・はさかけ)といいます。
天日乾燥でゆっくりと日数をかけて乾燥を行うために、天気の具合に左右される乾燥方法になりますが、食味が良くなるともいわれています。
乾燥までに時間がかかること、乾燥期間中に雨や湿度がある場合は、カビの発生のリスクがあること、稲架掛けから脱穀までの手間や乾燥機による乾燥の方が米の乾燥度合いが均一になるなどの理由により、稲架掛けを行っている農家さんは全体でみると少なくなっているようです。
こうして、稲刈りを終えた田んぼは土を整えて、来年の田植えに向けた備えをしながら冬を越していきます。