長野市内に光るホタル

長野市内を流れる善光寺平用水には様々な生き物が生息しています。

長野県庁舎近くを流れる裾花幹線導水路(すそばなかんせんどうすいろ)にも様々な水生生物やそれらを狙う鳥類など生き物の生息域になっています。

裾花幹線導水路にはホタルの産卵場所(タマゴを産む場所)があることがわかっています。

裾花幹線導水路で見られるホタルはゲンジボタルといい、毎年6月の中ごろから終わりにかけて日が落ちて暗くなり始めると淡く緑色の光を放ち始めます。

夜舞い始めたホタル

写真は長野市の県立図書館の横を流れる計渇川(けかちがわ)で撮ったものになります。

撮影の方法によって周辺も明るく見えますが、実際は夜の20時ごろに撮った写真ですので真っ暗な中ホタルの光だけが見える状況です。

ホタルの生息に必要な環境

ホタルが生息し、産卵を行うには川の流れが緩やかで水のきれいな環境が必要になります。また、川岸の木や石に生えた苔の中に産卵するために、コンクリートで整備された水路は卵を産めないために生息ができません。

裾花幹線導水路は平成21年に古くなった水路の工事をおこなった際に生態調査によってホタルの産卵場所であることが確認されたため、ホタルを守るために生態系を傷つけることの無いような工事を行いました。

裾花幹線導水路の水路ブロックはなるべく自然環境に近いホタル護岸ブロックを用いています。

裾花幹線導水路とホタル護岸ブロック

ホタルの幼虫の食べ物はカワニナという淡水性(川に住む)巻貝です。

カワニナもホタルと同じくきれいで流れが緩やかな川が住処になります。

水辺に住むカワニナ

ホタルはなぜ光る?

ホタルはおしりに発光器(はっこうき)と呼ぶ器官があります。この器官の中にはルシフェリンという発光する物質(ぶっしつ)と発光を促すためのルシフェラーゼという酵素(こうそ)があります。この2つが反応して淡い緑色の光を灯します。

ではなぜホタルは光るのでしょうか?

ホタルは生まれは水の中ですが、大人になると羽の生えた陸の上で生活する体に変わります。

そして大人になったホタルのオスは卵を産むメスへプロポーズのために一生懸命光を出してアピールします。

プロポーズのために空中を飛びながら光るオスとは違い、メスのホタルは草や木の葉に隠れながら光ります。

ホタル観賞の注意点

長野市内にも生息しているホタルですが、ホタル観賞をする時にはいくつか注意が必要です。

1 明るい光を出さない。

ホタルはプロポーズのために光を出しますが人間が出す光はホタルにとっては強すぎるためストレスになります。

車のヘッドライトを当てたり、懐中電灯やスマートフォンのライトをつけての鑑賞はしないでください。

また、カメラで撮影する際はフラッシュを光らせるのも厳禁です。

赤い光に対しては光を感じにくいとは言われていますが、全く感じないわけではありません。懐中電灯へ赤いフィルムをつけて対策することもありますが、基本として光は出さないことが重要です。

ホタルの生活に人間が立ち入っているわけですから、ホタルのルールに合わせましょう。

2 大きな音を立てない

大きな音を立てるとホタルが危険を感じたりストレスを感じてしまいます。

また、ホタルを見ることができる時間は夜のため、周辺に住む人の迷惑にもなりますので大きな音は出さないようにしてください。

3 ホタルを傷つけたり捕まえたりしない

自然を懸命に生きているホタルは、人間の住環境の変化により自然が減っている今、徐々に生息できる場所や数が減ってきています。

また、ホタルの寿命は成虫になってから2週間ほどしかありません。

自然環境を守るためにもホタルを傷つけたり捕まえたりしないでください。

4 ゴミを捨てたり住処を荒らさない

ホタルの生息できる場所の条件は厳しく、住処が汚れてしまうと今後ホタルが生きていくことができなくなります。

ゴミを捨てたり、住処に入らずに少し遠くからホタル観賞をしてください。

淡い光を放つ夏の風物詩であるホタルですが、マナーを守って鑑賞してください。

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